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映画「男はつらいよ」シリーズについて
「寅さん」は映画史上例を見ない稀有な映画シリーズ
映画「男はつらいよ」シリーズとは、1968年から1995年まで、足掛け27年にわたり全48作が製作公開された、松竹配給による一連の映画作品のことを指します。主人公は、露天商や行商人の一種である「テキ屋」を職業とする「フーテンの寅」こと車寅次郎。通称・寅さんです。
彼は1年の大半を旅先で過ごし、たまにふらりと故郷である葛飾柴又に帰郷しますが、つまらぬことで周囲の人々と悶着を起こしすぐにまた家を飛び出します。やがて旅先で出会った美しい女性(マドンナ)にすっかり惚れ込んでは、ノコノコとまた故郷に舞い戻り、周囲を壮大に巻き込みながら恋愛成就に向けて奮闘するものの、最終的には必ずフラれ、居心地の悪さからまた家を飛び出していきます。
次回作では再び寅さんの帰郷からはじまり、以降の筋書きは全48作ほぼ一緒。一話完結型であるため、どの作品から見始めても内容を十分に理解できるというのがこの映画シリーズの特徴です。
主演・渥美清の死去により、未完のままシリーズが終わる
世界最長の映画シリーズとしてギネスブックにも認定され、公開された全48作はことごとく大ヒット。観客動員が100万人を超えた第8作「寅次郎恋歌」以降はお盆と正月の年2回公開を基本としたため(第43作「寅次郎の休日」以降はお正月の年1回公開)、初詣とセットで「男はつらいよ」を見るなど、寅さんが年中行事化した固定ファンも多く存在しました。バイオレンスやエロとは無縁の作風が老若男女幅広い層に受け入れられることなどからも、「男はつらいよ」はいつしか「国民的映画」と呼ばれるようになります。
やがてシリーズは正式な完結作を迎える前に主演俳優・渥美清の死去により終了し、以後「男はつらいよ」の新作は現在に至るまで製作されていません。寅さん=渥美清のイメージは分かちがたいものであり、「007」シリーズのジェームス・ボンドのように、別の俳優が寅さんを演じることが実質的に不可能であったからです。
レンタルDVDはいまだに高回転、寅さんは世界に例のない映画シリーズ
生、死、家族など普遍的なテーマを取り扱う脚本と、山田洋次をはじめとする熟練の映画人が仕立てあげる各作品は、時の移ろいにも風化しない堂々たる作りを持ち、マンネリズムと揶揄されながらも確固たる様式上に展開される悲喜こもごものやり取りは、何度見ても飽きのこないものであります。
レンタルDVD店では、いまだに高回転率を誇る人気コンテンツとして新たなファンを獲得し続け、また、全48作+特別編+TVドラマ版を合計すれば85時間近くに及ぶ膨体な寅さん作品群は、一度ハマれば全てを網羅したくなる中毒性を秘めており、熱狂的なマニアを今後も生み出していくことでしょう。
「男はつらいよ」は、日本のみならず世界の映画史、芸能史においても例のない、稀有な映画シリーズといえるのです。本サイトでは、そんな「男はつらいよ」の魅力を多方面から探っていきたいと思います。
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