伊集院光氏がTBSラジオ『JUNK 伊集院光 深夜の馬鹿力』において、『男はつらいよ』の魅力について語っていた。
同じく伊集院光氏がホストを務める『伊集院光の週末TSUTAYAに行ってこれ借りよう!』に永六輔氏が出演した際、第18作『男はつらいよ寅次郎純情詩集』を取り上げたのだが、その後日談的な内容で、寅さんについてのフリートークを展開したのである。
伊集院光氏は、中学生の頃に寅さんが好きだったそうだが、作品が長期化し、シリーズ後期になるにつれ、寅さんが仏様のようになっていく様子に違和感を感じ、寅さんシリーズから離れていったそうである。寅さんをリアルタイムで見ていた人の中には、このような人も少なからずいるのではないだろうか。
晩年最後のほうの寅さんに関していうと、「寅さんっていいこと言う」っていう感じあるじゃん?寅さんはもう日本人の心で、超いいこと言う!みたいな。で、寅さん名言集みたいな本もいっぱい出ていて。しかも「国民の…」みたいな調子になってきてたじゃないですか。その感じがあまり好きじゃなくて。
なんか、割と寅さん、好きだった時期もあったんだけど、むしろ中学生ぐらいの時に寅さん好きだったけど、その後半っていうか晩年っていうか、もうなんか「寅さんもういいわ…」ってなってたの。「お腹いっぱいだわ…」って
『JUNK 伊集院光 深夜の馬鹿力』2013年7月2日放送
そして、久しぶりに見た寅さんに関して、以下のような感想を語った。「寅さんってイヤなやつなんだけど、なんだか憎めない」という点を表現するのに、伊集院光氏がチョイスした語彙が実に素晴らしい。
久々寅さん見たら、特にこの回がいいのかしんないないけど、「純情詩集」っていう回見たら結構ハマってっていうか。寅さんね、超ヤなやつなの!
でいて、その時の感じの、イヤなやつが帰ってきたっていう感じがすごいのよ。で、寅さんの思う、粗雑で、無知で、でいてガサツで、本能的で、空気を読まないっていう感じがよく出てるの。
「この人、陽気に笑っているけど、本当に怒った時にちょっとヤバいよね…」っていう感じがすごいするの。で、なのに、たまに、たまに、ただ根っから悪い人じゃなかったりとか、あと本当に根っから悪い人は、ずるい人とかが言わない、ちょっとこう人間味あふれることを本当に小さじ一杯ぐらい言う時にグッと来るっていうバランスなの。
俺、なんか、寅さんファンの人に怒られるかもしんないけど、イヤなやつだよね。基本的にはああいう人が親戚にいたら超厄介だし、何かそのー、俺の嫌いな粗雑で、無知で、無知なことを認めなくて、人に迷惑をかけるっていう人なんだよね。
『JUNK 伊集院光 深夜の馬鹿力』2013年7月2日放送
伊集院光氏は最後に「今さら来たね寅さんブーム。今さらちょっと軽い寅さんブーム」と語っていたので、今後も彼のラジオ番組で寅さん論が繰り広げられるかもしれない。
第18作「男はつらいよ 寅次郎純情詩集」を今すぐ観るなら
- Amazon Prime Videoならレンタル400円/購入2,500円で今すぐ視聴可能
- プライム会員なら「プラス松竹」で寅さん全作見放題!【14日間無料体験可能】
※価格や無料体験特典は2024年3月時点の情報です。