2014年3月7日「倍賞千恵子 主演映画を語る」倍賞千恵子トークショー&上映会 イベントレポート

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倍賞千恵子トークショーを含む映画上映会「倍賞千恵子 主演映画を語る」に行ってきました。

会場最寄はJR大船駅、平日11時開始のイベントとあって、なんとなく予想はしていたが来場者の年齢層が高い。私は35歳でもう決して若くないはずですが、それでもこの会場だと間違いなく最年少になってしまうほど。

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開始1時間前なのにもう行列ができている
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600席のホールがほぼ満席!
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休憩時間はみんなロビーでお弁当
上映会というより「寄り合い」に近い印象

上映作品は、1965年『霧の旗』、1980年『遙かなる山の呼び声』の2本立て。それぞれ倍賞千恵子が24歳、39歳の時の主演作品。

詳細な感想は省きますが、どちらの作品も女優・倍賞千恵子の魅力が溢れる作品。『霧の旗』桐子ではクールビューティーとでもいうべき冷酷な女性を演じ、一転『遙かなる山の呼び声』では、深い母性をもつ女性らしい民子を自然に演じていました。

『男はつらいよ』のさくら役でもそうですが、倍賞千恵子の芝居には"虚飾"というものがほとんど感じられない。登場人物の生活環境、性格、感情への憑依を極めて自然にできる女優なので、スクリーンに生まれるリアリティが半端ないのです。

『霧の旗』桐子も相当良かったですが、『遙かなる~』民子ではもって生まれた素質に15年の経験がプラスされていて、女優としての成熟を感じさせました。一人の俳優を年度を追って観ていくとこういう気付きがあるんだな。

さて、トークショーは元松竹の映画プロデューサー・山内静夫と、倍賞千恵子の二人による出演でスタート。倍賞は客席ににこやかに手を振り、司会不在のため自分から話を切り出して進行していく。大女優ということを少しも鼻にかけない人柄がとても素敵です。

元々はSKD(松竹歌劇団)のダンサーとして芸能活動をスタートした倍賞千恵子ですが、その後映画の仕事の方が徐々に増えていき、やがて三本から四本の映画製作を同時並行するほどまでになったといいいます。

「朝は春子さんで、昼は夏子さんで、夜は冬子さんみたいなそんな生活」

デビュー当時は映画の仕事になじめず、大船撮影所での撮影合間には江ノ島へ行き、海に向かって「映画のバカヤロー!」と叫んで発散していたそうです。萌えるエピソードだなあ。

その後、話題は自然と映画『男はつらいよ』へ。この時、倍賞千恵子の発した、とても自然で何気ない一言が私にはとても印象的でした。

「渥美さんが突然どこかへいなくなっちゃって『男はつらいよ』は終わったんですけど……」

あまりにサラリとおっしゃるのでついスルーしそうになったが、渥美清が「亡くなった」という言い方をこの日決してされなかったと記憶している。まるでしばらく会わない知己の友人について語るかのごとく、とても軽やかな回想をしておられました。倍賞千恵子の心の中で、渥美清は今でもきっと生きているのです。

その他トークショーでは、寅さんを通して人として成長できたお話、『遙かなる~』製作時の裏話、最新作『小さいおうち』で手が震えるほど緊張したお話などが続く。終始和やかな四十分はあっという間に過ぎていきました。

倍賞千恵子は、もはや日本を代表する大女優なのに、気取るところがなく爽やかで、本当に可愛らしい素敵な人でした。女優・倍賞千恵子にますます惚れてしまう、そんな上映会でありました。

      2014/04/30

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