寅さんファンに聞く「寅さんとわたし」第5回~お笑い芸人・ロリィタ族。さんの巻

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あどけない表情にロリータ服というルックスとは裏腹に、どぎついネタの一人漫談を芸風とするロリィタ族。さん。

先日のR-1ぐらんぷり2015予選では、自体験に基づく芸人同士の恋愛をあるある風に仕立てた禁断のネタが大ウケで、伊集院光氏も自身のラジオでこのネタを絶賛をしておりました。

ご自身のブログやTwitterには頻度高めに寅さんが登場し、男はつらいよDVD全巻セットを所有するほどの寅さんファンであるロリィタ族。さん。芸人を目指した経緯、寅さんと出会ったきっかけから、はじめての人におススメの寅さん作品まで、いろいろとお話をうかがってきました。

取材日:2015年1月27日
取材場所:サンミュージックプロダクション・事務所(Webサイト

品川庄司の漫才を一人でコピーしていた小学生時代

今日は素敵なお召し物ですが、これはなんというブランドですか?

これはEmily Temple cuteです。今日のポイントは、そうですね、いつもより多目に膨らましてるスカートですね。寅さん帽子は「寅さん記念館」で買いました。

lolitazoku02 寅さん帽子とロリータ服の異色コーデ!

以前、この企画にご出演いただいたお笑い芸人・まなてぃさんとはお知り合いだとか。

まなてぃさんとはライブをご一緒する機会が多くて、仲良くさせていただいてます。まなてぃさんも「男はつらいよ」大好きですけど、私も本当に寅さん大好きなんで。

一回ケンカになりましたもん、「わたしのほうが寅さん好きだ!」「いや私のほうが好きですよ!」とかいって(笑)。

ロリィタ族。さんが芸人になったきっかけは?

小学生の頃からお笑いが大好きで、「ボキャブラ天国」とか「爆笑オンエアバトル」を見まくってました。完璧にボキャブラ世代ですね。学校で品川庄司さんの漫才を一人でやったりとか(笑)。今思えば暗い子でしたね。

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それから自然とお笑いライブに行くようになって、好きな芸人さんに顔を覚えてもらえるくらいおっかけをしてました。「芸人さんカッコいいなー!」って。

で、次はバンドのおっかけを始めて、今度は「バンドマンカッコいいなー!」って(笑)。

バンドもお笑いも本当に大好きでどちらもおっかけていきたかったんですけど、やっぱりわたしはお笑い芸人になりたいなあと思って。それで19歳の頃から一人で舞台に立つようになったという感じです。

デビューはどんな舞台でした?

フリーの芸人でも受けられるお笑いライブのオーディションがいくつかあったんで、それを受けて。わりとすんなり出演まではできましたけど、初舞台は散々でしたね……。

衣装は当時からロリータ服でした。バンドを好きになった頃から私服がロリータだったし、当時ロリータを着てる芸人なんて他にいなかったし、このままでいいかなと思って。そのくらいのノリでしたね。

ファースト寅さんは、8作「寅次郎恋歌」

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寅さんをはじめて見たきっかけは?

わたし、立川志らく師匠にお世話になってたことがあって。師匠は寅さんすっごい好きなんですけど、その影響で8作の「寅次郎恋歌」を見たのが最初ですね。これがすごく面白くて、そのあと続けて何本か見てるうちにハマったっていう感じですね。

8作はどのあたりがお気に入りですか?

8作は本当に好きなシーンが多いんですよ。一番好きなのは……これひょっとしたらあまり人気のないシーンかもしれないですけど、マドンナ貴子さんの子供が、寅さんのおかげで初めてできた友達を連れて帰ってくるシーンがあるじゃないですか。貴子さんが「あの子があんなにお友達を連れてきて」って涙ぐむところ、わたしあのシーン大好きなんですよ。

あ、そのシーンが好きだっていう人、私一人知っていますよ。

本当ですか!?よかったあ!このシーンが好きだっていう人、聞いたことないんで、わたしだけかなあって心配してたんですよ(笑)。貴子さんがなんともいえないいい表情をするんですよね。

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どのシーンが好きかは、その人の境遇とか、心境が反映されてることが多いと思うんですよね。

ああ、それめっちゃわかる気がします。8作の寅さんって、マドンナとの普通の暮らしに憧れるけど、結局自分はその世界では生きられないって去っていくじゃないですか。そこは芸人と重なるところがあるなあって。

わたしも本当は早く結婚して子供が欲しいんですけど、やっぱり芸人としてはなかなかそうできないところがあって。寅さんだって、早く所帯を持って落ち着いた方がいいってことは頭ではわかっているんだけど、それができないから「そこが渡世人のつらいところよ」って言っちゃうと思うんですよ。

だから、8作のあの別れのシーンにはめっちゃ共感しますね。寅さんに芸人としての自分を重ねているところがあるんだろうなあと思います。

「男はつらいよ」の世界はみんなが恋愛をしていて、ホッとする

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寅さんの一番の魅力はどこでしょうか?

やっぱり寅さんがめっちゃ恋してるところですね。わたしもすごい恋愛をするので。

28歳にもなってこんなバカみたいに恋愛してて大丈夫か?って思うんですけど、寅さんも恋愛してるし、まあいいかあって安心するんですよ。

38作目の三船敏郎さんと淡路恵子さんなんて、もうジイさんとバアさんじゃないですか(笑)。それでも恋してるっていう。「男はつらいよ」の世界ではみんなが恋愛してるのでホッとしますよね、「ああ、わたしも恋愛してていいんだ」って。恋することを肯定してくれるというか。

お気に入りの恋愛シーンがあれば教えてください。

やっぱり1作の博の告白シーンは最高にいいですよ。あれは女としてめっちゃグッときますね。博は工場を飛び出しちゃうくらい、さくらのことを好きで好きでたまらなかったんだなあって。シリーズ後半になって、この時のことをまわりからイジられるのも結構好きです。

あとは24作「寅次郎春の夢」で、さくらがマイケル・ジョーダンに告白されるシーンも好きです。さくらは1作で結婚してからずっと普通の主婦だったんで、あの告白には結構ドキドキしてたと思うんですよ。「インポッシブル!」って拒否してますけど、きっと気持ちが表に出ないように耐えてたんだろうなあって。

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告白シーンがお好きなんですね。

わたし30作「花も嵐も寅次郎」も大好きなんですけど、ジュリーと田中裕子さんの告白のシーンってめっちゃよくないですか?「あ、こいつまたチンパンジーの話をはじめたよ」って思ってたら、そこからグワーっと告白に持ってくるか!っていう。

あの作品の後、ジュリーと田中裕子さんが本当に結婚したっていうのも素敵ですよ。「好きって言って」「好きや!」っていうあのやり取り、実はめっちゃ気持ちが入ってたのかなあって。

当時、もしわたしが10代だったら絶対にジュリーおっかけてると思います。スケコマシのジュリー(笑)。だから30作は大好きですね。

マイベスト寅さんは2作「続・男はつらいよ」

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寅さんおススメ作品を選ぶとしたら何作目ですか?

うーん。人にオススメするなら、1作、2作、8作、30作のどれかだなあ。うーん、マイベストは2作目なんだけどなあ……いやでも2作目を好きだっていう人多いしなあ……。

うーん……。

(しばし黙考)

でもやっぱり30作!「花も嵐も寅次郎」で良しとしましょう!

オススメ作品とは違って、マイベストは2作「続・男はつらいよ」なんですね。

2作はほんと全部のシーンが好きですね。マドンナの夏子さんも「お嬢さん」って感じでとても可愛いし、寅さんのお母さん役のミヤコ蝶々さんもうまいし。

寅さんとお母さんが再会するシーンで、蝶々さんが一瞬嬉しそうな顔をして、すぐに冷たい態度をとるじゃないですか。あれってたぶん子供を捨てた負い目とかいろいろな葛藤が心の中にあったと思うんですよ。だから蝶々さんうまいなあって。

あと、あはは!(※思い出し笑い)そのあと寅さんがすっごい傷ついて柴又に帰ってくるじゃないですか。それでみんなが気を使って「お母さん」とか口にしちゃダメだよってやってるところに、たまたまつけたテレビが「おかーさーん」って(笑)。本当に笑っちゃいますよね。

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ラストシーンもいいんですよ。マドンナが亡くなったお父さんに語りかけてる感じが。「お父さん、寅ちゃんがいたのよ」「でも、お父さんはもういないのね」って。悲しいー!

最後に、まだ寅さんを見たことがない方に、寅さん推薦コメントをいただけますでしょうか。

えー、なんだろう。「いや、普通に面白いよ?」って(笑)。

古き良き昭和!人情の温かみ!とかじゃなくて、寅さんは映画として普通に面白いし、みんなもっと気軽に見て欲しいですよね。

でもどうせ見るんだったら、特に面白い寅さんから見てほしいですね。1作、2作、8作、17作とか。寅さんは基本的に全部面白いんですけど、特に面白い回から見てくれたら、絶対にハマるからって。

今日はありがとうございました。

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      2016/06/13

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