『男はつらいよ寅次郎忘れな草』にチャップリン『黄金狂時代』のオマージュを発見

チャップリン映画をもう一度見なおそうと思い立ち、『黄金狂時代』を再見していたら、あるワンシーンが『男はつらいよ』にオマージュされていることを発見した。

金鉱を掘り当て億万長者になったチャーリーが、船上で新聞記者に写真撮影をされるシーン。甲板に立つチャーリーは、もっと後ろに下がって、と指示するカメラマンにしたがった結果、そのまま足をふみはずし下の階に落ちてしまう。(そして、これがきっかけでかつて憧れの女性、ジョージアに再会する)。

オマージュは、第11作『男はつらいよ寅次郎忘れな草』のオープニングにあった。柴又へ帰ってきた寅さんは、江戸川土手で若者グループに写真撮影を頼まれる。これを引き受けた寅さん、もっと後ろに下がって、と若者たちに指示を出し、思惑どおり土手の斜面にすっころばせるイタズラに大成功。子供のようにイヒヒと高笑いながら、その姿を写真におさめるのだ(しかも二枚も)。

山田洋次監督はチャップリンが大好きだから、これは明らかなオマージュだと思うのだが、どうだろうか。

さて、『黄金狂時代』の公開は1925年。いまからもう90年前の映画だというのに実に面白い。名シーンとして散々語り尽くされているが、靴を食べるシーン、パンのダンスには、やはり「うまいなあ」と唸ってしまう。山小屋でのクライマックス、間一髪の脱出では思わず「おおーっ」と声まで出てしまった。

あらためて、至福の映画体験であった。チャップリンすごい。

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      2016/06/01

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